2021年5月5日水曜日

ついにロードバイクの取締強化? 最高速度制限は 15km/h !? 警察庁の資料 眼光紙背に徹してみたところ

ハロー皆様

さて、最近話題になった、自転車を取り巻く法整備の話題。


まずは
電動キックボードに関する交通ルールを定めようとしている。
というニュースですね。

ちょっと関心がある人でも
「話題の電動キックボードにも、市民権が与えられるんだねー」
という感じでしょうか。

そして一方、こういうニュースも。

自転車の交通違反、これからはもっとビシビシ取り締まって、違反金も適用する方向で検討。

心ある自転車愛好家の皆さんには
「実際、無法な運転をしている自転車が多すぎて、危険だ。
 取り締まって改善することに賛成。
 自分は道交法などの法規を遵守しているので、何も心配ない」
こういった感想をお持ちの方が多いのではないでしょうか。

さて、この2つのニュース。
別々に報じられましたが、実際はどちらも 2020年7月から行われた
「多様な交通主体の交通ルール等の在り方に関する有識者検討会」の
中間報告書(2021年4月15日付)の内容です。

この報告書を読んでみると、毎日新聞の「違反金」の記事は、
同中間報告書(「概要」ではない方)の末尾付近(71ページ)にある、この記述を勝手に膨らませて書かれたものですね。さすが毎日新聞。見事な想像力の雄飛であります。
もとの報告書の趣旨は
「(電動キックボード、自転車を含む)違反を抑止するためには違反金なども検討すべき。抑止力が足りないとどうなるかは、自転車の違反の現状を見ればわかるだろう」
ということで、ことさらに自転車の違反を取り上げて違反金を適用することを論じたものではありませんね。

捏造とまでは言いませんが、お得意のミスリードですよね。
記事の後半「新制度では」以降の詳細な記述は、毎日さんが独自に創作した立法案と思われます。大方「UBER EATSの配達の自転車、危ねぇな!」というので腹いせに書いたのでしょう。

ところで。
ワタクシが気にしているのはこちらです。
「中間報告書概要」からの抜粋です。
これによると、電動モビリティは走行速度別に
  • 6km/h 以下 … 歩道を走行
  • 15km/h 以下 … 自転車道等を走行
  • 15km/h 以上 … 車道を走行
という分類が行われています。

お気づきでしょう。
15km/h 以下 … 自転車道等を走行
ということは、背景に
「自転車は 15km/h 以下で走行する」という認識、了解があるということを意味していると思われます。
 
現行法での、自転車の最高速度制限についてはご存知の通りです。
そう。「普通自動車と同じ」です。
速度標識があるところはそれに従い、ないところでは「60km/h」です。
原動機付自転車の「30km/h」が適用されるわけではありません。

「有識者検討会」は、今後 
新たな交通ルールを定めるだけではなく、それをどのように教育するか、交通ルールを守らなかった者に対してどのように取締りを行うかも含めて、多角的・体系的に検討がなされなければならない。これらを含め、多様な交通主体全ての安全性と快適性とを両立させることができる交通ルール等を整備するために、更に検討を行う

この取組み。
本当に大胆に緻密に徹底して整然と実現することができれば。
並行して、道路インフラの整備も矛盾・遅滞なく進めることができれば。
道路は、今よりずっと安全な場所になるだろうと思います。

ただし。
(ここから先はフィクションです)

交通ルールを体系的に見直していくということですが、その際の認識が
「自転車は 15km/h 以下で走行する」
だとすると、新しいルールは
  • 15km/h 以上の速度で走行する自転車は、車道を走行すること。
ではなく、
  • 自転車の最高速度は、15km/h とする。
ということになりはしないでしょうか?

さぁ。
公道で 15km/h 以上でスポーツ走行されていらっしゃる、ロードバイクの方。
それは、サーキットでお願いします。
あるいは、競技などで道をクローズドにしてお願いします。

鍛え上げた肉体とそのカーボンロードバイクのポテンシャルは、サーキットで解き放ってください。

そんなの面白くない?
もっと自由に走らせろ?

でも一方、公道を走っているクルマは、一応そうやって牙を抜かれて家畜となり、社会に適合しているわけです。

いや そう言われましてもw

え? ボクの意見ですか?
うーん。
15km/h はアレですが、25km/h の速度制限だったら、少しも困らないわ。
(日本貧脚の会 代表)

ではまた。

※「自転車の最高速度制限を 15km/h とする」といったことは、報告資料のどこにも書かれていません。背景にあると思われる「社会通念」の想定から、筆者が論理を飛躍させてみたものです。
 





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