2022年1月28日金曜日

シマニョーロから「シマっチャイナ」へ!? ロードバイクアイテムに見る、欧日中帝国興亡史!

ハロー皆様

AliExpress をウロウロしておりますと
いろいろ画期的な商品に出会うことがありますよね。

この前見つけたのは、このレバー
LTWOO (R9) です。

えっ、これ
Ergopower やん!

いや、ちょっと違うのか…。

どうやらシマノ互換を謳っているらしい。

ならば!

そして
「シマノSTIレバーが使いにくいので、そこだけ Campagnolo の Ergopower を使いたい」
というのが「シマニョーロ」を選択する理由であるならば!

これでいいじゃん?
わざわざ「イコールプーリー」「シフトメイト」とか「大回し」とか、しなくていいんだよね?

では、お値段は?
8,371円! 微妙なラインですね?

待った。

FD、RD と合わせた3点セットでも 9,831円(送料込)ですよね。
こっちがおトク? いや変速機いらんけど。

実は、この LTWOO の ErgoPower ふうレバーを認知されている先達の皆様は多く、ネット上でもその情報を拝見することができます。

いやぁ 世の中は広いなぁ。

さて、次。

ロードバイクに乗られる方で、心拍計(ハートレイトセンサー)をお使いの方も多いでしょう。

一般的には
こういった、胸部に装着するものが主流ですよね。
通称「乳バンド」っていうやつ。
ボクもこれを使っています。

しかし、これっていろいろメンドクサイですよね。

今は
腕に装着して光学式で読み取れるものが普及してきています。

GARMIN などのサイクルコンピュータ(Edge シリーズとか)に心拍数情報を ANT+ で送るのに、最近では GARMIN 純正品以外のセンサーの選択肢が増えていますが、
このタイプで初期からよく見かけるのは
「G+」でおなじみ、XOSS の製品です。
登場当時は6,000円ぐらいしていたので模様眺めをしておりました。

最近は
かなり販売価格がこなれてきたようです。

AliExpress でもあまり売価がかわりません。
もはや XOSS は一流ブランドだからなのです。(本当です)

さて。
最近「スマートウォッチ」というものを使うようになり、腕につける光学式心拍センサーの測定値が GARMIN純正胸バンドと大きく違わない、ということを体感。

ならば

これぐらいのおねだんならいいんじゃない。
ということで 現在配送待ちです。

ここで一呼吸。

「中国の工業製品は品質が低い」
「すぐ壊れる」
「モノマネ」

ちょっと前まで、そういう認識が普通でしたよね。

「だが、ちょっと待ってほしい」

数十年前までは、日本製品が同じことを言われていました。
そして "JAPAN AS NO.1" の時代を迎えました。

栄華の日々が過ぎ去り、過去日本が成し遂げたことを、今は中国が成し遂げようとしている。
いや、成し遂げてしまったのではないでしょうか。

思い返せば、GARMIN の市場に打って出た、我らが CATEYE の GPS サイコン。
バッテリー約80時間の長寿命を謳いました。

しかし、黒船が襲来
2019年11月13日にこのブログで記事にしました。
登場時は、Amazon.JP で 3,000円前後で販売され、価格競争力も圧倒的。

その結果は
こういうことです。

「シマノの技術力は圧倒的で、追いつかれることなんてないさ!」
ですか?

「ジュラエース」が登場したころ、世界市場でどのように評価されていたか、調べてみてはいかがでしょう。

追い抜いた。
ということは、追い抜かれる日もある。

ではまた。
 






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2022年1月25日火曜日

さらば! 白銀の Campagnolo! 歴史に栄光あれ。

ハロー皆様

時代の移り変わりるときには、いろいろな変わり方があります。

あるひとつの出来事をきっかけに、劇的に変わることがあります。
いつの間にか変わっていて、振り返れば気が付かないうちに少しずつ変わっていた、
ということもあります。

しかし、後者の場合でも、そこには小さな節目がいくつかあるのではないでしょうか。

たとえば。
古来、自転車のパーツが主に鉄で作られていたときから、それは銀色でした。
特に上質なものは。

あるものはまばゆく輝き、あるものは「いぶし銀」の美しさを誇っていました。
そんな歴史の最後の変わり目の場面に立ち会ったかも知れません。

サイクルスポーツ誌。
もはや真面目に購読する意味を感じられなくなっているため、近年は Amazon Unlimited で高速流し読みするだけになっているのですが、年に一度、Campagnolo のカタログが付録となる号だけは紙の雑誌を購入するならわしでした。

が、2022年02月号はうっかり買い忘れていました。

そこで、Campagnolo の WEB サイトでPDFを入手、閲覧することにしました。
紙の日本版カタログとの違いはメーカー希望小売価格が掲載されていないこと、そして日本版であっても英語表記である、ということです。

そして、そこで見たのは
Centaur の Silver モデルが掲載されていない、という事実です。

見落とし、もしくは落丁の可能性も疑い巻末資料も確認しましたが
こちらにも掲載はありません。

昨年のカタログに

掲載されていたこれが、最後だったということです。

Campagnolo の Silver モデルが終焉の危機に瀕していることについては
当ブログのこちらの記事でも触れました。
Centaur が Silver モデルの最後の砦でした。

ほどなくして現実となってしまったのです。

その予感に突き動かされて購入した Centaur の Rear Mech.


ともに、在りし日を偲びたいと思います。


Campagnolo 社の決断の背景には、顧客の嗜好の変化の他、コストダウンの圧力や自転車部品の需給逼迫による増産要請など、経営上の判断があったことは容易に推察できます。

だが…。

いや、何も申すまい。

願いだけは、持つことにしましょう。

ではまた。




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2022年1月2日日曜日

GARMIN が 60%OFF! という初夢をみた

ハロー皆様

instagram を眺めていたら
GARMIN Varia RTL515 が 60%OFF
という AliExpress の広告を見ました。

ずいぶん安いな!
と思って見に行くと

140,241円のところ、60%OFF で56,096円。
と。

あれ?

国内公式サイトでは

26,180円 (税込)

Amazon .JP では
26,180円

60%OFF ではなく 114%ON でした。

こんな広告、いいの!?

日本には「不当景品類及び不当表示防止法」という法律があります。
(不当な表示の禁止)
第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。
二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの

「有利誤認」ってやつですね。
次のような二重価格表示は不当表示に該当するおそれがあります。
比較対照価格に用いる価格について実際と異なる表示やあいまいな表示を行う場合

うーんと。
比較対照価格が不当だということは間違いないのですが、
「他の事業者より有利と誤認」?
販売価格自体は「不利」ですよねwww
さてさて。

なお、この法律が、AliExpress に及ぶのかどうか?
それは国会で。

令和二年三月十六日提出 質問第一二〇号
提出者 丸山穂高
海外の事業者及び海外にサーバーを置いた事業者による日本人向けのバナー広告については、こうした措置命令の対象となるか。

令和二年三月二十七日受領 答弁第一二〇号
内閣総理大臣 安倍晋三
(前略)
当該表示をした事業者の所在地にかかわらず、景品表示法第七条第一項に規定する措置命令又は行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二条第六号に規定する行政指導の対象になり得るものと解している。

おお!
適用されるようです。

でもまぁ、総理に訊くことじゃないよね丸山くん。

ではまた。





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2021年12月17日金曜日

Campagnolo の Groupset の松竹梅、それは美学。野暮なことは言いっこなし。

ハロー皆様

ヨタ話をば。


シマノのコンポーネントの松竹梅と言えば、DURA-ACE、ULTEGRA、105ですよね。
その位置づけとかグレード感の違いを語った WEB 情報とか業界記事は星の数ほどあります。

ま、どの情報でも
「グレードが違えば、それなりの違いがあります。」
という内容です。

「違い」とは?
これも、どの記事も書いてあることはだいたい同じです。

重量、耐久性、性能の違い、です。

  • 重量(軽量性)
カタログを見たら書いてありますね。

  • 耐久性
高いやつのほうが長持ちするんだそうです。
え?
いやいや、信じていますよシマノさん。

  • 性能(操作感、剛性)
変速が「カチャッ」か「スチャッ」か?といった差だそうです。
ふーん。

要は
「値段が違えば、提供価値が違いますよ」
ということです。
いや、本来は
「提供価値を突き詰めていく上で発生する費用が必然的に価格に反映されています」
だと話がキレイなのですが、実際は

「値段が違うのに提供価値が同じだとお客さんが納得してくれないので、それなりの差を付けてあります」
ということだと感じます。
「仕上げ」とか「塗装」、つまり高級感で差をつけるのはいいでしょう。
素材が違うから操作感とか耐久性、重量に影響が出る。これもいいでしょう。
でも、「性能」には意図的に差をつけていますよね。(たぶん)
カメラで言うと Canon みたいな「マーケティング」です。

だって「コスト」と「パフォーマンス」がバランスしていないとマズいんですよね。

しかし、Campagnolo のイタリア魂は、そんな無粋なことは気にしません。

Campagnolo の Gropuset 間の格差。
そこにあるのは経済的合理性ではありません。

美学です。

SUPER RECORD だけが持つ、RECORD や CHORUS にはない価値。

それは、
「SUPER RECORD である」ということです。

RECORD と CHORUS の違い。
それは、「RECORD か、そうでないか」ということです。

具体的に理解しようと思ったら、スペアパーツを見てみるとはっきりします。
スペアパーツの型番は
[完成品分類] - [グレード][番号] のようになっています。

EC-SR999 と書かれていたら
 EC:ErgoPower の - SR:SuperRecord用999番パーツ
という意味です。
SR : SuperRecord
RE : REcord
CH : CHorus
です。

さて、ではスペアパーツの資料を見てみましょう。
RECORD と CHORUS の違いはどこにあるでしょうか。

違うのは1箇所だけです。
レバー部分が
EC-RE*** なのか、EC-CH*** なのか、が違うだけです。
つまり、レバーに空いている穴とプリントされているロゴが違うだけで、それ以外はまったく同じだということがわかります。
性能に、差などあろうはずもありません。

関心を持たれた方は、SUPER RECORD もご覧くださいませ。

ErgoPower は11速の資料ですが、RDは12速のシリーズを見てみましょうか。

RDの場合、「本体」のスペアパーツはありません。
後ろ側のプーリーゲージに、3機種とも同じもの
RD-CH1203 が使われています。(*絵は違うようにも見えるのですが…)
(年式仕様変更の結果、SUPER RECORD にも CHORUS パーツが…!)
全体に寸法を含めて構造・機構は同じなので、性能に差はないということがわかります。

性能は、同じ。
重量は、微妙に違う。
知っている人が見れば、デザインが違う。

そして、お値段の違いは… (微笑)

なお、リムブレーキの場合は、
SUPER RECORD と RECORD が同じ構造で
CHORUS と POTENZA11 が同じ
だったりするので、
「どれを買うのがお買い得?」
みたいな話をしたい方はご注意くださいませ。

でも、そういう「コスパいいよね?」みたいなことをお考えになる方は、あまり Campagnolo に近づかれないほうが幸せかもしれませんね。


「では、シマノはどうなんだ?」とお考えの方。

資料を貼っておきましたので、どうぞ検分なさってくださいませ。

ではまた。







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