2021年3月14日日曜日

ロードバイクでの交通事故 決着編 : 賠償、保険などの顛末

ハロー皆様

「進撃の巨人」も とうとう完結が近いようですが


昨年8月に発生した交通事故後の一連の手続きも、ようやく決着致しました。
内容、経過のメモ書きです。
なにかのご参考になればと思います。
いや、誰も参考にする必要がなければ幸いなのですが。

事故の関連記事はこちら


警察関連


事故直後救急車で搬送されたので、現場検証には立ち会えず。
所轄警察署から電話があり出頭するよう要請されましたが、体調的に無理だったので謝絶いたしました。

「人身事故扱いにしたいかどうか? するならば診断書を提出せよ」

という照会があり、迷いましたが事理を確定させておくべきと思い、警察用の診断書を取得して郵送。
当時整形外科と外科を受診していましたが、片方の診断書で可でした。


賠償について


相手方は仕事中の事故であり、その勤務先が加入している任意保険の会社との交渉となりました。
(メール等での対応はなく、郵便と電話だけでの交渉なのがちょっと面倒ではありました)

保険会社からは早い段階で申告用の書式一式が送付されてきますが、後遺症の有無などの見極めを含め、治療行為が完結してからの交渉をおすすめします。
自分の場合は「完治(治癒)」に至らず「症状固定」でのクロージングとしました。

1.対人賠償

イ 治療費 … 実費全額獲得(相手方保険での支払い。)
病院、処方箋薬局とも初回のみ一旦支払い。以後は病院等から直接保険会社に請求、初回分は返金。
診断書も病院から直接保険会社に提出されますので、必要な場合は保険会社から写しの提供を受けなければなりません。
ロ 交通費 … 全額獲得
通院のため発生した交通費(タクシー、電車)。タクシー代の領収書を提出。
ハ その他費用 … 請求、獲得ともなし。
ニ 休業補償 … 獲得
治療のために仕事を休んだことに対する補償。会社員なので、勤務先に申請して休業証明を取得。源泉徴収票の写しを添えて提出。
ホ 慰謝料 … 下記交渉結果の金額を獲得。
(交渉経緯)
交渉前に調べたところ、慰謝料水準には一定の業界の相場が存在することがわかりました。
その一つ「自賠責」基準では
  • A 4,300円 x (事故から完治/症状固定までの全日数)
  • B 4,300円 x (入院日数+通院日数) x 2
ABのうち少ない方となっています。
保険会社の初回提示額は想定通りこの基準で算出されたものでしたが、任意保険なので当方から別な算出水準を提示、交渉して一定の増額修正を加えた金額で決着。

2.物損賠償

こちらをご覧のみなさんには、自転車の賠償のほうが気になるという方もいらっしゃるかもしれませんね。
物損については、まず被害者側からの要求提示から始まります。

イ 自転車について … 請求額通り獲得
完成車で購入し、フレーム、フロントフォークとヘッドパーツを除きすべての部品を交換しています。そこで、まず下記の3つの金額を算出しました。
  • A 完成車価格 + 購入部品価格
  • B 完成車価格 + 購入部品価格 - 取り外した部品の価格
  • C 事故で破損して交換が必要な部品の価格合計(修理代と見なす)
*Cの考え方では、自転車店で修理見積を取得する方法もあると思います。
3つを比較検討して、C で算出した金額を請求しました。
A、B の場合は減価償却による減額が発生すると思われます。修理費用実費であればその対象外。

ロ 衣類等 … 減価償却減殺後金額を獲得
ウェア、ヘルメット、アイウェア等が損傷し廃棄となったので、購入金額を請求。
当初は過失割合 5 : 95 を提示されましたが、当方から0 : 100 を主張して合意。
購入金額 x 減価償却残 x 過失割合残(100%)
で決着

物損については、破損物品の現状写真、価格を証する資料を提出。

上記決着の結果、
1.対人賠償 … 保険会社から振込
2.物損賠償 … 保険免責額まで加害者から、残りを保険会社から振込
示談金を受領しました。


自転車保険について


au自転車保険「Bycle」に加入しています。
何を思ったか救急搬送されたストレッチャーの上からスマートフォンでau損保に一報を入れましたが、そんな必要はなかったです(笑)

(そういえば、事故直後、血だらけで救急車を待っているボクに加害者のお兄さんが「(自分方の)保険会社と話せ」とスマートフォンを突きつけたのを思い出しました…)

主に加害者となる場合を想定して設定された保険内容で、今回は入院もしなかったので、通院保険だけの適用です。
通院明細の付いた診断書を提出して受給しました。
(他に一般の損保の通院補償も受けましたがこちらは省略します)


おわりに


この話をすると、どうしてもお金の話になってしまうことが避けられないのです。

が。

お金なんかいらないから、事故の前の状態に戻してほしい。

です。

自転車とかモノなんかはいいんです。
自分の(そして皆さんの)カラダと時間の代えがたさを思い知りました。

「症状固定」であって完全治癒ではないし、失われた時間は戻ってこないのです。

「自分に非はない! 過失割合 0 : 100 だ!」

などと主張してみたところで、なんの価値もないのです。
どんな姑息な方法を取ろうとも、誰も怪我しない行動が正解なのです。
キレイ事はいらないのです。

いわゆる「右直事故」でした。
「判断の誤り(行けると思った)」が原因だったようです(相手ドライバー談)

Youtube で、モトバイク向けですが、右直事故についての動画を見つけました。
参考になると思いましたので、他の方の動画ですがリンクを掲載しておきます。

 

ではまた。
 





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2021年3月7日日曜日

第四百九拾九話 見知らぬ、天井

ハロー皆様

いやー。
気にかけてくださっている方は全世界の総人口の中でほんの数人ぐらいだと思いますが、数が少ないからこそ大切な読者の皆様。ありがとうございます。
ご報告いたします。

「知らない天井だ…」
このネタを使おうと考えていました。

実際の天井は、こんな天井でした。

世間のブログやSNSでは、この種の「知らない天井」投稿が多数。あまりにも陳腐でございました…。

今は、詳しい内容は控えさせて頂きますが、
そう。入院&手術を致しました。

右手がミトンになりました。

「この手でどうやって食うんだよ!? 病院食?」
などと悪態をつきつつ、実はペロリと平らげ、予定通り退院。

入浴時は IPX6 防水仕様で臨み、

日々 自分の Youtube を見ながらモチベーションとし(笑)、勤勉にリハビリテーションに励んでおりました。

なのにですよ。

回復の進捗状況が事前に予想していたのとは異なりまして。

想定では今頃は自転車を再開して、体力再構築とコロナ+療養肥満解消活動のスタートを切っているはずだったのですが、いまのところそれには程遠い状態。

そうこうしているうちに、並行して

こんな症状も発症。
左腕にもトラブルが発生しております。

そんなわけで、自転車生活復帰のスケジュールはまったくの白紙状態となってしまいました。

こんな具合ですから、このブログも、Youtube も、instagram も完全に沈黙したままとなっております。
実のところ、マウスやキーボードも満足に使えないのでこの記事も結構苦心して書いています。

2台の Cinelli さんたちは、大人しく室内待機のまま。

3月も上旬を迎え、日差しは春の訪れを告げています。

私に春が訪れるのはいつになるのか。

で、ございますな~。

では、また。




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2021年1月21日木曜日

ブリヂストンサイクルはカンパニョーロの夢を見るか? それとも見なかったのか?

ハロー皆様


そんなこんなで(どんな?)ママチャリ情報に触れていたところ

ブリヂストンサイクルの特製ブレーキシステム
「スマートコントロールブレーキ」
というものの存在を知りました。

ネット上では悪評が目立ちます。
電動アシストとか重い自転車を止めるための制動力が高いフロントブレーキとして開発されたようですが
構造的に、ブレーキシューが減ってくるとパンタグラフ的構造が「底づき」してしまって、いくらケーブルを詰めても効かなくなる。と言うことのようです。
なるほど、確かにそういう機構に見受けられますね。

センタープル風にここを引くと

パンタグラフ的に縮んで左右のアームを押し広げて作動する仕掛けらしいです。

制動力が高い、と言っても
「Vブレーキ並みに効く」
ということらしいので、ならVブレーキでいいじゃん?
とか思ってしまいますが、きっとフォークに台座を溶接したくないとかいったご都合がおありなのでしょう。


あれ?

このブレーキ、見たような気がしますよね?

えーと

これだ!
Campagnolo の Corsa-Record "DELTA" Brake
人呼んで「イカブレーキ」じゃなイカ?

独特のフォルムが一部の好事家に人気でゲソ!

やたら複雑な構造

しかし、
  • 効かない
  • メンテナンスが面倒
  • 重い
使い物にならないので

後期型は改良されてこのような機構になり、若干効きが改善されたそうです。
Campagnolo の黒歴史のひとつ。
でした。

しかしですね。
Campagnolo C-RECORD "DELTA" と
ブリヂストン スマートコントロールブレーキ。

作動原理が似すぎていますよね。
これ、もとのパテントをたどると同じところにたどり着いたり。
…しないのかな??

っていうか。
ブリヂストン様は "DELTA"、イカブレーキのことを知っていてスマートコントロールブレーキを作ったのか。そうではないのか。
黒歴史とさえ言われる評価は知っていたのか。

知っていたとしたら。
「何を考えているんだ!?」

知らなかったとしたら。
「自転車業界にいながら知らないって恥ずかしくない!?」

興味だけは尽きないのであります。

ではまた。




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2021年1月17日日曜日

ママチャリの後輪タイヤを、メンドクサイのですが渋々自分で交換しました。正解でした。

ハロー皆様

皆さんもそうですよね。

ロードバイクやMTBのパンク修理やタイヤ交換だったら、苦もなくできるんだけど、


ママチャリのは面倒くさそうでイヤ。
特に後輪なんて、余分なものがいっぱいついていてやりたくない。
しかも正爪エンドでチェン引きが付いているとかゾッとする。

むしろ、ロードバイクのBB(ボトムブラケット)交換のためにクランクを外すとかの方がお手軽に感じる。

ですよね。
自分のロードバイクだったら、減ってもいないのにもっと別なタイヤを使ってみたくなって、アレを付けたりコレに変えたり、気軽に着脱。
なのに、ママチャリのパンク修理になると

「なにぃ!? しかも後輪? メンドクサイからその辺の自転車屋に持っていけば?」

などと言いがち。

しかし、自転車屋さんだってメンドクサイのは同じなので
「バック拡げ」
などという禁断の工具を使っていたりするんですよね。

依頼する自転車屋さんの選択を誤ると、自転車の生命が危険にさらされてしまうかもしれないので、自分でやったほうが安心できるかもしれません。
 
と申しますのも
また、ママチャリ号の後輪の空気が抜けてしまったそうです。
そう、後輪です。

症状的にはバルブの不良か、ピンホールによるスローパンクか、という感じだったので、試しにバルブを交換してみたのですが、2週間ぐらいでペタンコになってしまった模様。

こんな、昔でいうと「軽快車」っぽい自転車。
推定15年ぐらい前に購入。

アルミのスタッガードフレーム

TIG溶接。
というわけで、「バック拡げ」は絶対NGなのですが、こういう容姿なのでウッカリ使われてしまうんじゃないかという危惧大ですよね。

タイヤのサイズは26インチであることが辛うじて判読できました。

で、後輪となると着脱しないといけないパーツがいっぱいあるわけです。

キックスタンドを使用

バンドブレーキ(シマノ ローラーブレーキ)

内装3段変速(シマノ NEXUS)

それにドロヨケステーですね。
リヤキャリアは付いていません。

ちなみにグリップシフト。

で、15年ぐらい一度も交換していないわけなので、この機会にタイヤも替えましょうか。
「タチ交換」ってやつですね。
と、Amazon.jp で物色。
ママチャリのタイヤって WO でいいんだっけ?
ムカシ勉強したときは実用車は BE(ビーデントエッジ)って習ったような気がするんだけど?

でも、BE 規格はレッドブックに載ってしまったようですね。
そして、よく考えたら HE って規格が WO とどう違うかよくわかんないんだけど…。
(20年以上もMTBに乗っているクセにですよ)
26 x 1.5 = 26 x 1 1/2 という換算だけの話かと思っていましたwww
閑話休題。

安けりゃなんでもいいや、とコレを選択。
とは言え、信頼と実績の井上ゴムさんの製品です。WO です。
発注。

工具を取り揃えてスタンバイ。

していたのですが、
到着したのが Amazon さんの配送予定時刻より半日ぐらい遅くなったので、交換作業は日を改めて、となりました。

そして翌週。
作業を実施します。

ハブギヤ(内装変速)は、ワイヤーを引くとこんな風にロッドを押し込む。
という構造なんですね。
へぇー。

いろいろ取り外して、後輪の摘出に成功。

せっかくなので重さを量ってみると
この状態の後輪で 3kg ぐらいありました。ほぅ。

タイヤがやけに外しにくいので「なんでや?」 と思いましたが
ビードにチューブを挟み込んで組み付けられています。
そりゃ、空気も抜けてくるでしょうよ。

以前パンクしたときに、冒頭にあるように

「メンドクサイからその辺の自転車屋に持っていけば?」

という塩対応をした結果がコレです。

初心者の方がやりがちなミスですが、自転車屋さんもなさってしまうのですね。
ロードバイクだと高圧なエアを入れるので、その場でチューブが破裂するのですが、
ママチャリは 300kPa ぐらいなので露見せずに使っていたわけです。

その状態で数年間使用していたので、タイヤビードにチューブが癒着して、少々引っ張っても剥がれない有様です。

大丈夫なのか、その自転車屋様は?
そう思ってみると、なんだかリヤエンド幅が広がっているような気がしてきます。

まさか、「バック拡げ」を使ったんじゃないだろうな?
アルミフレームなのに?

時、既に遅し。
今考えても取り返しはつかないのであります。

気を取り直してタイヤの交換。

ロードバイクの場合は、タイヤの着脱にタイヤレバーを使うのはちょっとカッコ悪い気がしますが、
ママチャリなので恥も外聞もなく使ってやります。

できました。
バルブは Panarecer の変換バルブで米式に。これでポンプが共用できるし、空気圧が測れます。

完成。
もちろん、前輪のタイヤも交換しました。
タイヤを換えただけなので、特に変わり映えなし。
各部への注油、調整は実施しました。

点検も完了



変形してしまっているドロヨケとか、フロントブレーキとか、手を入れてみたい部分はありますが

…報われない努力は、やめておきましょうwww

ではまた。

<追記>
離脱覚悟のお役立ち情報www 




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