2025年1月18日土曜日

【懐古】日米富士自転車の巻

ハロー皆様

今回は日米富士自転車の資料を見てまいりましょう。

まず「日米富士自転車株式会社」の社名の確認から。

このカタログは、スポーツ車の「カセット」シリーズと「フェザー」シリーズが掲載されているものです。
阿佐ヶ谷の「フレンド商会」は、ある時突然「今日からはバイシクルプロショップ・フレンドとお呼び!」 と言い出して自転車青少年を困惑させましたが、いつの間にかもとに戻ったようです。

「カセット」シリーズは、「輪行しなければサイクリングではない!」と業界を挙げて煽り立てていた時代に咲いた徒花。
最近の「グラベル」とか「パッキング&キャンプ」みたいなものです。ね、サイスポさん?
ランドナーで輪行することが必須だったので、フロントキャリアとかドロヨケを外さなくてもフロントフォークを抜いたら一発だよね。勢力(神田のアルプスさんが始めました)の一味です。
ハンドルステムと同じように、フォークコラムの固定も斜めウスにしたら、引き上げボルト一本で固定できるじゃん?簡単じゃん? という設計。
冷静に考えたら…。ねぇ。

でもまぁ、マイクロアジャスタヘッド小物をバラして抜くのもそれはそれで問題だし、クイックレバーでコラムを締め付けて固定するのも問題ありそうだし。
そもそも、フォークなんてそんなに気軽に抜くものじゃないんでしょうね。
まぁボクもフォーク抜き輪行派でしたけど。

このカタログで正統派のサイクリストの選択の対象になりうるのはこの2車種。
サンツアー+スギノ系で組まれていてリーズナブルでした。
中学生の頃、26インチランドナーの CE10 がかなり欲しかったです。
値上げの際に手書きで修正を書き込んでいるところからも伺われます。
当時、「外税」「内税」とかは関係なかったですw
今見ると27インチスポルティーフ、ピンク色の CE27 の方がセクシーですね。

こちらは別バージョンの総合カタログ。
メーカーのカタログなのに、一部の機種だけ「特選車種」と書かれているのはいったい。

この改札の駅は「みつみねぐち」です。秩父だぁ。

そんなわけで、「カセットシリーズ」発売後は、仁義なき
「ウチはもっと簡単にフォークが抜けます!」戦争の火蓋が切られたのです。
この話の続きはゼブラケンコーの「アルピナ」の回にでも。

その後。

これはネットで拾ってきた画像ですが(すみません)
社名表記が「フジサイクル」になっています。

重装備化したみたいですね。これじゃキャンピングじゃん。
いよいよ、カセット仕様のヘッドの固定が心配になってきますね。

2025年1月17日金曜日

【懐古】サンツアー 8.8.8.前田工業の巻

ハロー皆様

今回は、自転車パーツの栄枯盛衰というと必ず語られる SunTour サンツアーのお話。


皆さんが「サンツアー」と聞いて思い出すのって、MTB のパーツだったり "Superb" だったりして、それぞれのロゴを想起するのだと思います。
自分にとっては、ここに掲げたロゴが「サンツアー」です。
時代。

まず、製品に添付されていた取扱説明書。

リヤディレーラー。
軽合金のVシリーズ。
ランドナー派なので、主に V-GTを使っていました。
ここにはV,V-T,V-GTと記載されていてそれが正式な製品名であるようなのですが、当時実際には「VラックスGT」とか「VGTラックス」と呼ばれていました。
上掲の取説の製品画像を目を凝らしてみると "SUNTOUR V-GT LUXE" と刻印されていますよね。
そう、もちろんスラントパンタです。
当時のシマノはまだパテントの関係で使えず、CLANE とかは「サーボパンタ」と言っていました。Bテンションスプリングがあることをそう呼称していたわけです。
サンプレックスなんかもおんなじだったんですけどね。

フロントディレーラー。
スパート、コンペV、SLの3機種がありました。
すべてトップノーマル。
昨今はローノーマルばかりですよね。
トップノーマル/ローノーマルの違い、わかるでしょうか?
シマノさんのXTRとかでRDがローノーマルだったことがありましたよね。
そして、自分が使っていた「SL」は、チェーンガイドプレートが軽合金でした。
Campagnolo Chorus の FD のガイドプレートがアルミ製でしたが、それ以外では見たことがない気がします。

続いて製品カタログ。上掲の時代より遡って

1972年版。
日本語が一切書かれていないので、おそらく海外向けのカタログなのではないかと考えます。
「8.8.8.」が前田工業を示します。
ちなみに島野さんは「3.3.3.」でした。

製品一覧。
クランクとかブレーキとかはないのか? って。
むろん、そんなものは作っていなかったのです前田工業さんは。

リヤディレーラーから
VとV-GTだけが軽合金(V-Tはまだありません)。
「オーナー」とか懐かしいですねぇ。

そしてスキッター。赤いボルトカバーがチャーミングだったなぁ。カタログの写真が白黒で残念。
左下は「スラントパンタ」の説明。
This epoch-making mechanism is patented in Japan, U.S.A. and European countries. と書かれております。

フリーホイール
4速以上がボスタイプ、3速以下はフラッシュタイプみたいですね。
フラッシュタイプが何かわからない? そうかぁ…
左ページ右上の PROCOMPE が高級品で金色。
「パーフェクト」とかいう名前はまだなかったのかな。国内専用の名称だったのかな。

シフトレバー。
この頃は皆さん大好き「パワーシフト」機構はまだサムシフターだけに使われているようですね。
パワーシフトではなく "MIGHTY SHIFT" だったようです。商標の問題かも。
バーエンドコントロールが存在していたことに感動。

その他アクセサリー
フレームのエンドも作っていたんですね。これは知らなかった。
ストレート・ドロップアウトエンドはまだ登場していなかった時期。

そして、ここ重要です。
前田工業は「サンツアー」ブランドの自転車部品ばかり作っていたわけではありません。
本業は機械部品でありました。

ではまた。


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2025年1月12日日曜日

【懐古】1979年 東京-静岡 ランドナーの旅

ハロー皆様

1979年にランドナーで東京から静岡まで旅した時の写真が発見されました。

せっかくなので記事にしてみます。
当時も相変わらず一人旅でした。

乗っていたランドナーは ZUNOW KGYM STANDARD TOURING です。
このときはおそらく最終仕様だったと思います。

杉並区あたりを出発して、大垂水峠。
そういえば、このランドナーで高尾山にも登ったのを思い出しました。
MTBかよ。

猿橋。
右端に、知らない誰かの当時っぽいキャンピング仕様車が映り込んでいます。

おそらく河口湖。

河口湖大橋は 10円で渡れたようです。

おそらく西湖あたり。

たぶん精進湖。

これは確実に本栖湖。

白糸の滝かな?

間違いなく音止の滝。

写真はすべて当時のプリントをスキャンしたものです。
言うまでもなく、スマートフォンはおろか携帯電話もない時代。
といって OM-2 を持っていったとは思えないのですが、いったいどんなカメラで撮ったんだろう?

ではまた。


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2024年12月27日金曜日

学習もしなければ思考もしない。これでいいのか人間よ(ChatGPT o3は言った)

ハロー皆様


このたびは工具のお話。

以前から気になっていたコレがプライスダウンしていたので買ってみました。

このアイコンのクランクを外すと

現れるカートリッジ式BB。もちろん軸はコッタレス。
いや、最近は「スクエアテーパー」って言うんですってね。
そうかみんな「コッタード」を知らんから「コッタレス」も知らんわけだわな。

このBB、もう20年も使っているので外してみたい。
と思って

SHIMANO TL-UN74

この工具を使って外そうとしたことがあるのですが、32mmのレンチが必要。


そこで、でっかいモンキーレンチを買って再度挑む。


やっぱり、このBB工具が外れやすそうなのが弱点だよね。

そ こ で

この工具ですよ。

体重測定

要は、工具が抜けたりズレたりするのを防ぎ、心置きなく渾身の力をかけられるようにする。
というものですね。

しかし、
SHIMANO TL-UN74

中心部の空隙が大きすぎて、この新工具はスカッと空振りします。

そこで、この中華プレスフィット工具から、円盤を摘出。

組み合わせればOKだ!

ま て よ

それだったら、M8 のボルトさえあれば、それでいいってことでは…?

実際、Amazon.JP のレビュー欄にはそうやっている人が多数。

あー…。

そこまで!

やっぱり自分はアホである。というメタ認知が再強化されました。




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